ドラマのレコーディング

書く時間が無くて困っています。

ブログが現実に追いついてません…。

ちょっと一回あたりの量を減らしてさっぱりと書いた方がいいんですかね。

 

13(水)の話から。

この日はフォークの神様、小室等さんから頂いたお仕事で、ドラマの音楽のレコーディングに行ってきました。

 
「月の光」という長崎テレビが制作しているドラマの音楽を小室さんが手がけてらっしゃって、笛を吹いてきました。

E♭管のローホイッスルを。

 

大体この手のレコーディングは可能性のある笛をありったけ持って行って、片っ端から吹いていって、じゃこの笛でという感じになります(故に、その場で楽譜を目で移調して読んでと 結構複雑なことをします)。

 

今回はGrinterのE♭のフルート、OlwellのE♭のフルート、Kerry ProのE♭のローホイッスル、Michael BurkeのE♭のティン・ホイッスルの4本からローホイッスルが選ばれました。

 

レコーディングは複数のミュージシャンがせいので一発録り。

自分の他にはギター&月琴、ギター&フィドル、ピアノ&シンセ、そして、小室さんのギターといった面々でした。

ほとんどは小室さんと同世代という感じのベテランの方々ばかり。

実はこういう時、一発録りはすごくありがたいのです。 

先に録られているところに後からというパターンの場合、既に録音されているものに合わせるということになり、生でその場で演奏されているよりニュアンスがわかりにくいのです。

それが、目の前で一緒に演奏して下さると、不思議なもので、色々なものが伝わってきて、最初楽譜を見ただけでは全然イメージが湧かなかったのが、その場で次から次へ刺激をもらってあっという間にイメージがふくらんで音が具現化していくのです。

これほど刺激的で、楽しく、勉強になる機会はそうはありません。

 

また、 小室さんは、最初に一回し通した後に、大体こんな感じというイメージを伝えて下さるのですが、その一言で音ががらりと変わってきます。

一人一人がその言葉から受ける印象を具現化していくと、それが相互作用して、あっという間に強固な音楽世界ができあがるのでした。

 

同じテーマで違うアレンジのものをいくつか録ったのですが、最後にギターの方と二人だけでやった曲について、小室さんから「なんか、こう仕事帰りに一杯引っかけて、そして、楽器をたしなむような雰囲気で」という注文が来ました。

これが二人だけということもあって、いい具合にできたのですが、レコーディング、ライヴいずれに関しても、しっかり張って、一音も逃さぬという密度で吹くのが今までの通常の姿勢。

それに対して「何となくぼーっと疲れたような感じで」というような表現は、今回が初めてで、こんな表現もありなんだなぁと考えさせられました。

また、いい意味で年取ったからこそできる表現でもあるかなと(笑)

 

ドラマは九州で売れると全国放映になるそうです。

その時はどうぞ。